アルコール依存症は「進行性」の病気です。
病気で「ない」状態から徐々に、
病気で「ある」状態になり、
そして徐々に「悪化」していきます。
病気はおおよそどれも早期発見、早期治療が大切なのは周知の事実ですが、
アルコール依存症もまたそうなのであると思います。
ちなみに、アルコール依存症かどうかの診断基準はわりと分かりやすくて、
WHO(世界保健機関)ICD-10 依存症候群より
・酒を飲めない状況においても、強く酒を飲みたいと感じたことがある。(飲酒への強い欲望、強迫感)
・自分の意思によらず、酒を飲み始め、予定より長い時間、また予定よりたくさん飲み続けたことがある。(飲酒の開始、終了、酒量がコントロールできない)
・酒の飲む量を減らしたり、やめたりすると、「手の震え」「発汗」「不眠」「不安」などの症状がでたことがある。(離脱症状の発現)
・「酒に強くなった」「盛り上がるのに必要なお酒の量が増えた」と感じる。(耐性)
・酒が第一となり、その為に「仕事」や「人との付き合い」「趣味」など他の事にあてる時間が減った。(飲酒以外の楽しみや興味の無視)
・飲みすぎによる「身体」や「心」の不調を感じても、飲酒を控える事ができずに、酒を飲み続けた。
この6つの中で3つ以上当てはまると、アルコール依存症と診断されるようです。
ちなみに、私は6つ全て当てはまります( ・´ー・`) ドヤッ!
ドヤってる場合じゃないですけどね…
でも、最初に書いたように、初めて酒を飲んで、いきなりこの状態になったワケではないのです。
アルコール依存症のサイン(兆候)はあった
アルコール依存症のサインについて、調べると色々と種類がありますが、
私の場合、明らかにおかしな飲み方になる前の段階で、次のような兆候がありました。
・多幸感を得る為に飲む
酒を飲んで幸せ気分に浸りたい。だから飲む。
・嫌な事を忘れる為に飲む
心折れそう。。。今日だけは酒飲んで、全て忘れたい。だから飲む。
・不眠だから、眠る為に飲む
シラフだとあれこれ考えて眠れない、寝なきゃと思うと余計に眠れなくなる。だから飲む。
要は、酒を飲んで酔う事が目的となっている気がします。
健全な飲み方って、例えば
「料理を美味しく食べる為」に飲んだり、
「仲間と親睦を深めたりする為」に飲のんだり、
そういう飲み方なんだと思います。
でも、酒を飲んで酔う事が目的となると、当然「酒」自体が主役ですから、他のことなんて、後回しになってしまいます。
人と飲む必要もありませんので、「一人酒」も増えてくると思います。
この「一人酒」も、アルコール依存症の重要なサインであると言われております。
私は医療関係者でもなんでもありませんので、憶測でしかありませんが、飲酒に関して問題意識を抱えていらっしゃる方は、これに該当する人が多いんじゃないかと思います。
早期発見なら、「減酒」という選択肢もあるらしい
私は、
アルコール依存症の症状が進行しておりますので、
今さら節酒なんて絶対に無理で、断酒しかないのですが、
アルコール依存症になる手前に気が付けば、
飲む日数を減らしたり、
飲む量を減らしたり、
減酒といった選択肢も取れるようです。
従来、アルコール依存症治療は酒をやめる「断酒」一辺倒でしたが、
「酒の量を減らす」
「問題のない飲み方をする」
そういう治療方法も最近試みられているようです。
独立行政法人国立病院機構 久里浜医療センター
減酒外来 AHRP(Alcohol Harm Reduction Program)
※アルコール依存症という診断がつく人も受診できるようですが、アルコールの問題が重篤な場合は、従来の断酒を目指す治療となることもある模様。
医療は進化しているのですね。
飲酒欲求をおさえる「アカンプロセート」や、飲酒量低減薬「ナルメフェン」
などの比較的新しいお薬も減酒という治療に今後貢献して行くのだと思います。
なんか、減酒外来って聞くと、
「もしかして、適量の飲酒ができるんじゃないか!?」なんて夢を抱いてしまいますが、
きっと私には断酒しかないと思うので、心揺らがぬよう、頑張ります!
あと20年遅く生まれていたら、いろいろと違っていたのかもしれません。。。