酒は薬物です。酒はドラッグです。
「酒乱になる人、ならない人 (新潮新書)」という本があります。
以前これを読んで分かったのですが、
理性がなくなる仕組みがヤバイです。
なんか、ぞっとします。
理性がなくなるのは、退化するから
酒を飲みすぎると、理性がなくなって、とんだ失態を犯すことは、アルコール依存症ではない人でも経験がある方が少なくないと思います。
これは酒、つまり、
アルコール(エタノール)が
薬物として、脳に作用するからです。
「人間の脳において特に発達している」ところに
「大脳新皮質」という部分があります。
ここは合理的な思考や、言語機能、理性を司ります。
酒を飲むと、
この「大脳新皮質」の機能が抑え込まれ(抑制)
それによって、相対的に
「大脳辺縁系の古皮質や旧皮質」という部分の機能が高まるようです。
ここは感情、食欲、睡眠欲などの本能を司っております。
「大脳辺縁系」は昆虫や魚類、鳥類にもある部分です。
かたや、「大脳新皮質」は、人間を含む哺乳類にしかなく、
進化の過程で、人間は「大脳新皮質」を獲得したと考えられております。
普段私たちが素面(しらふ)の時は、
「大脳新皮質」が本能的な「大脳辺縁系」の振る舞いを、
コントロールしているのです。
「理性がある」という状態です。
ところが、酒を飲んで「大脳新皮質」の機能が抑制されると、
「大脳辺縁系」が野放しになってしまい、
本能的で、理性を欠いた行動が出てしまいます。
本能(大脳辺縁系)が「野獣」で
理性(大脳新皮質)を「檻」とするならば、
「酒が檻を壊してしまって、野獣が野に放たれる…」ということです。
本当に恐ろしいことです。
つまり、酒を飲むと、せっかく進化の過程で身に着けた
「本能をコントロールする」という機能を捨ててしまうことになります。
これは、一時的とはいえ「退化する」と言っても過言ではないと思います。
ヤバイです。
万人がそうではないでしょうけど、
私のような酒乱は、そういう仕組みによって、酒乱なのです。
断酒で太って、最近「獣(ブタさん)」体型になってますけど、
中身は人間でいたいので、やっぱり酒は飲んじゃダメですね(>_<)