自身がアルコール依存症にも関わらず、私は酒臭いおっさんの匂いが苦手です。
以前にも書きましたが、私の叔父と祖父は相当な酒乱でした。
祖父は孫である私にはいつも優しかったですが、いつも酒の匂いをプンプンさせておりました。
今でも、祖父に思いを致すと、あの臭いがリアルに蘇ります。タバコと酒と加齢臭が混ざった酒のみのおっさんの臭いでした。
祖父は飲んで暴れて祖母にいつも怒鳴り散らしておりました。
あの臭いをかぐと、そういう嫌な記憶がどうしても思い出されるのです。
情けないことに、自分も飲んで二日酔いの時なんかは「あの臭い」を放っているのだと思います。(臭いは本人はなかなか自覚できませんけどね。そんな気がします)
ところで、あの独特の臭いって何なんでしょう。
ちょっと気になったので、酒と体臭について調べてみました。
酒を飲むと臭くなるのには理由があった
酒を飲むと臭くなるのには、ちゃんとした理由がありました。
酒(エタノール)は体に吸収されると肝臓でアルコール脱水素酵素により分解(代謝)され、アセトアルデヒドを生じます。そして、このアセトアルデヒドがアセトアルデヒド脱水素酵素により分解(代謝)され酢酸になります。
簡単にまとめると
酒(エタノール)
↓酵素の働き
アセトアルデヒド
↓酵素の働き
酢酸
となります。
酒を飲みすぎたり、酵素が少なかったり、肝機能が低下したり、様々な要因で、アセトアルデヒドの分解が追いつかないと、血中のアセトアルデヒドの濃度が上がり、血管を通して全身に広がっていきます。
また、酢酸も最終的には分解されるのですが、分解が追いつかず、アセトアルデヒドと同じく全身にめぐります。
そして、このアセトアルデヒドや酢酸が
汗や呼気として放出されます。
これが体臭の原因になります。
また、飲酒には血管を拡張させたり、体温を上げたりする作用があります。
これらの作用により、
汗をかきやすくなり、
これも体臭の原因となるようです。
あとは、私も酒飲んでるとよくある事なんですけど、飲みすぎると風呂なんかどうでも良くなってしまいます。
というかブラックアウトして、記憶飛ぶくらい飲んでるワケで、風呂なんか入れるわけないです。
そして、翌朝も二日酔いで最悪の気分で布団から動けないとなると、シャワーをあびる事もままなりません。
それは、汗によって体中にへばりついた臭いの原因物質を落とさずにいるということなので、ますます臭いがきつくなってしまいます。
あの二日酔いの酒臭いおっさんの臭いって、シラフだと、すれ違っただけですぐ分かるくらい嗅覚に訴えてきます。すごく不快です。
家族にああいう臭いがする人がいると思うと、げんなりします。
「私にとっての祖父の記憶」にあの臭いがあったように
「自分の子にとっての私の記憶」にあの臭いがあってほしくはありません。
いつも酒臭いオヤジなんて、娘に口をきいてもらえなくなること必至です。
ちなみに、当たり前のことですが、
酒飲まなければ、酒臭いおっさんの臭いにはなりません。
この純然たる事実。
とにかく、酒飲んで良いことなんて、1つもありません。
「知れば知るほど、酒が嫌いになっております。」
これからもどんどん酒の悪いところを見つけていきたいと思います。