喉元過ぎれば熱さを忘れるから断酒は難しい 断酒13日目

喉元過ぎれば熱さを忘れるという言葉があるように、人生で起こる大抵の事って、時間が解決してくれますよね。私はそうです。

極端な例えですが、大切な親族が亡くなったりした事も、その時はとても悲しいけれど、いつかそれは思い出に変わっています。完全に忘れる事はないけれど、感情から薄っすらとした記憶になっていくようなイメージです。

仏教で四苦八苦という言葉があるように、人生には苦しみが多いものです。そんな苦しみから生じる負の感情(悲しみ・辛さ・怒り)をいつまでも心にとどめておいたら、とてもじゃないですが、精神が持ちません。だからきっと、人は忘れるように出来ているのでしょう。

四苦八苦(しくはっく)とは、仏教における苦の分類。

根本的な苦を生・老・病・死の四苦とし

生…生きていること自体肉体的精神的苦痛が伴う。

老…老いていくこと。体力、気力など全てが衰退していき自由が利かなくなる。

病…様々な病気があり、痛みや苦しみに悩まされる。

死…死ぬことへの恐怖、その先の不安。

根本的な四つの苦に加え、

愛別離苦(あいべつりく) – 愛する者と別離すること
怨憎会苦(おんぞうえく) – 怨み憎んでいる者に会うこと
求不得苦(ぐふとくく) – 求める物が得られないこと
五蘊盛苦(ごうんじょうく) – 五蘊(人間の肉体と精神)が思うがままにならないこと
の四つの苦を合わせて八苦と呼ぶ。

出典:ウィキペディア

ただ、こと断酒においてはこの仕組みが厄介だと最近思っています。

酒を断ちたい人は例外なく、何かしら酒を飲む事に問題を抱えています。

私の場合ですと、飲んで、やらかして、飲んで、自己嫌悪の嵐で、悲しくて、辛くて、情けなくて、そんな負の感情マックスのどん底を起点として、断酒を決意し「もうあんな思いはしたくない。二度と飲むものか。」と心に誓うわけです。

でも、、、断酒が1日、1週間、1ヶ月・・・と経過するうちに、あれだけ後悔した辛さも、ぼんやりとして、覚えてはいるけれど、当時の感情を同じように感じる事は出来なくなっております。

記憶は再生できるけれど、感情は再生できないようです。

したがって、断酒の動機付けを「もう自己嫌悪は嫌だ。二度と飲むものか。」という断酒当初の感情にもってくると、そのうちその感情を忘れてしまい、換言すると、その動機付けを忘れてしまい、再飲酒につながるのではないかと思います。

AAや断酒会の自助グループで行われるアルコール依存症患者の体験談の共有は、「ああ、そうだった。自分もそういう事があったなぁ。」と、繰り返し、断酒に至った負の感情を思い出す作業であり、それはとても有効なのだと思います。

また、「感情」のみに依拠した断酒ではなく、酒を飲んだらどういった弊害があり、それが自身に対していかにマイナスの影響を与えるかという「知識」に依拠した断酒を取り入れると長続きしそうだなぁという気がしております。

特に最近知った「異常酩酊」なんかは、全て自分に思い当たることがあり、このままだとマジで人生を台無しにしかねないという、強い危機感を覚える事ができました。

感情は再生できないけれど、記憶(知識)はいくらでも再生できます。

なぜ自分は酒を飲んではダメな人間なのか、今日も復習して、断酒継続します。

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